Mozilla のパスワードマネージャ裏技

項目: パスワード復元法, パスワードファイルをインポートする, パスワードを表示する

パスワード復元法

Mozilla のパスワードマネージャは偉大なツールで、何十ものウェブサイトにログインする場合でも、ポストイットにメモしたり、どこでも同じパスワードを使用したり しなくて済みます。しかし、記憶させているパスワードがたくさんあって、何らかの理由で新規のプロファイルを作らなければならなくなり、パスワードを知り たい場合もあるでしょう。どうしますか？ 以下は、パスワードを復元する簡単な方法です。

1. あなたのプロファイルディレクトリを探し出します。主要な3 種類の OS では、次の場所にあります：
   • Linux: ~/.mozilla/[Mozilla のプロファイル名]/[ランダムな文字列].slt/
   • Mac OS X: ~/Library/Mozilla/Profiles/[プロファイル名]/[ランダムな文字列].slt/
   • Windows 2000, XP: C:\Documents and Settings\[Windows のログイン名]\Application Data\Mozilla\Profiles\[Mozilla のプロファイル名]\[ランダムな文字列].slt\
   • Windows 95, 98, ME*: C:\Windows\Application Data\Mozilla\Profiles\[プロファイル名]\[ランダムな文字列].slt\
     *この通りではないかも知れません。Win95 では "Application Data" フォルダはないかもしれませんし、Win95 と 98 では "Profiles" フォルダはないかも知れません。
2. プロファイルディレクトリの中に、拡張子が .s でファイル名が数字のファイル、例えば 91453348.s のようなファイルがあるでしょう。これがあなたのログイン情報を保存しているファイルです。これをテキストエディタ（訳注：Windows の場合、メモ帳とか秀丸とか）で開きます。以下のようなテキストのブロックがあるでしょう：
   

   http://bugzilla.mozilla.org
   Bugzilla_login
   ~ZW1haWxhZHJlc3NAZG9tYWluLmNvbQ==
   *Bugzilla_password
   ~UGFzc3dvcmQ=
   .

   一 行目は、それに続く情報がある場所の URL です。二行目はユーザ名欄の名称です。三行目が、Base64 でエンコードされた、ユーザ名の情報です。四行目は、パスワード欄の名称です。五行目は、同じく Base64 でエンコードされた、パスワードの情報です。最後の行のピリオドは、そのウェブサイトに関する情報の終わりまで来たことを Mozilla に知らせる、ただの区切りです。

3. この例では、三行目と五行目の情報が求めるものです。行頭のチルダ （~） 以外の部分をコピーします。次にそれをこの下のフォームに貼り付けて、デコードします。これで、あなたのパスワードファイルに保存されたユーザ名とパス ワードがわかります。（訳注： コピーしたテキストを下の「エンコードされたテキスト」欄に貼り付けて、「デコード」ボタンをクリックすると、上の「平文」の欄にデコードされたテキスト が表示されます。例えば、上の例の "UGFzc3dvcmQ=" をデコードすると "password" というパスワードだという事がわかります）

パスワードファイルをインポートする

新しいプロファイルに、古いプロファイルのパスワードファイルを移動できたらいいと思いませんか？ 一つづつ移していくにはパスワードが多すぎる？ 心配はいりません。古いパスワードファイルを新しいプロファイルにインポートするのは、いくつかの簡単な手順で可能なのです。

1. プロファイルディレクトリを探します。上の記述を参照してください。
2. 上記の Step 2 と同様に、 [乱数].s ファイルを探します。ファイル名を正確に書き留めます。
3. そのファイルを、新しい プロファイルのディレクトリにコピーします。
4. Mozilla が (高速起動を含めて) 起動していない状態で、任意のテキストエディタで新しいプロファイルディレクトリの prefs.js ファイルを開きます。
5. テキストエディタの検索機能を使用して、次の文字列を見つけます。
   • SignonFileName
   次のような行が見つかるでしょう。
   • user_pref("signon.SignonFileName", "91453348.s");
6. この行の数列を、Step 2 で書き留めたファイル名と一致するように変更します。
7. ファイルを保存して、エディタを終了します。これで終わりです。

これで Mozilla に古いパスワードの全てが再び保存されました。

訳注： Netscape 7 Tips and Tricks の「バックアップを取る」にも、パスワードファイルのインポート方法が記述されています。prefs.js の編集をしなくて済みますし、セキュリティ的にもより安全な方法だと思いますが、若干手間がかかります。

ウェブのログインフォームでパスワードを表示する

Mozilla は自動的にパスワードを入力してくれるので、どんなパスワードだったかを忘れがちです。上記したような手順（実際の所、古いプロファイルから複数のパス ワードを移行するためのものですが）を踏んでリストアしなくても、パスワードを見るもっと簡単な方法があります。それは Bookmarklet です。
Bookmarklet は、通常のブックマークと同様に扱えるものですが、ただのページへのリンクではありません。現在読み込んでいるページに何らかのアクションが起こせる、 ちょっとした JavaScript なのです。Jesse Ruderman は、私が好きな Bookmarklets のほとんどを作成しており、彼の Bookmarklets は このサイト にあります。

私は、フォーム内でパスワードを表示する Bookmarklet を作成している途中で、彼がすでに より良いもの を作成していた事に気づきました。次のリンク View Passwords を右クリックして「このリンクにブックマークを付ける」を選択するか、パーソナル・ツールバーやブックマークメニューにドラッグしてください。そうすれ ば、パスワード欄のあるフォームがあるページで、このブックマークをクリックすると、パスワード欄の中の内容を教えてくれるでしょう。（訳注： JavaScript のダイアログが出て、その中に表示される、という形式です）