一般保護違反とページ違反

原文情報：
URL : http://help.netscape.com/kb/consumer/19970702-6.html
初版： 1997年7月2日
最終更新：1999年5月19日

対象: Communicator および Navigator（たぶん全バージョン）
OS: Windows 95, Windows 98, Windows NT（たぶん）.

問題:
Netscape の使用時に、Windows が正常に動作しない。フリーズしたり、エラーメッセージを出す。別の表現では、「クラッシュする」「ハングする」「固まる」「落ちる」「死ぬ」。

概説:
一般保護違反やページ違反は、重大な問題の一症状かも知れませんが、容易に解決できるものであるかも知れません。このページに記載されている解決法であなたの症状が改善するとは限りませんが、問題の原因を究明する手助けにはなるでしょう。ここに記載されている情報の多くは、Netscape のソフトウェアに特有のものではなく、Windows における一般的な情報です。従って、他のソフトウェアにおけるトラブルシュートにも役立つでしょう。

もし以下のアドバイスで問題が解決しない、またはアドバイスに従うのがためらわれるような場合は、Netscape のテクニカルサポートに連絡して、専門家に相談しましょう。（訳注：私が知る限り、無料ソフトに関する日本語でのサポートは行なわれていません。以下の文中にある、テクニカルサポートに関する記述についても同様。）
 

目次:

  1. クラッシュ時のエラーメッセージ
  2. 何がクラッシュを起こすのか
  3. トラブル解決の一般的な Tips
  4. トラブル解決のテクニック
  5. Windows 95 のアップグレード
Microsoft Windows で発生する、一般保護違反やページ違反、システムクラッシュについては、次のページも参照してください。
システムエラー、一般保護違反、ページ違反のトラブルシューティング


クラッシュ時のエラーメッセージ

あなたのコンピュータがクラッシュした場合の、エラーメッセージは次のようなものでしょう。

コンピュータがクラッシュしたら、エラーメッセージをコードも含めて、正確にメモするようにしましょう。これらのコードによって、Netscape のサポートが、あなたの問題の性質を正しく理解し、何が悪いのか、どうしたら解決できるのかを、判断することができるかもしれません。Netscape の knowledge base にある文書の多くは、このエラーコードを参照しており、コードが違うと解決策が違う場合が多々あります。従って、データベースを検索するときは、このコード情報を手近に置いておくと良いでしょう。

Windows NT で Netscape がクラッシュした場合、NT は比較的堅固なので、通常はクラッシュから回復します。しかし、Windows 95/98, 3.1, あるいは 3.11 では、クラッシュ後に正常に動作しづらく、不安定になり、おそらく再起動しなければ再度クラッシュするでしょう。従って、これらのシステムで Netscape がクラッシュしたら、コンピュータを再起動するべきです。（Windows を終了し、電源を切り、数分後に再度電源を入れる。）

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何がクラッシュを起こすのか

コンピュータのクラッシュは、プログラムが起動中に予測できない事態がコンピュータ内で生じた場合に起こります。クラッシュの原因はしばしば追跡が困難ですが、表示されるエラーメッセージが手がかりになる場合が多々あります。一般保護違反やページ違反は、OS（ここでは Windows）が、すでに他のプログラムによって使われている場所にデータを保存しようとした場合に、生じる傾向があります。

では、なぜこのような事が起きるのでしょう？ OSは、常に情報、プログラム、アプリケーション、文書などなどを読み込んでいます。保管されている情報を読み込むと同時に、次にどのような必要性が生じるかを予測して、別の場所に保管しようとしているのです。インターネットをネットサーフィンしている場合、OSは、常に情報をダウンロードしており、キャッシュに保存し、RAM から読みだし、RAM にある情報をスワップファイルに保存しています。（スワップファイルには、Windows 自身の情報も保存されています。）

このプロセスは、多くの場合、信じ難いスピードで情報の移動が行なわれる、停滞のない作業です。しかし、時として、OS はメモリーの一部を失うことがあります。あるメモリー領域が移動されたのに、情報のポインターが変更されないのです。ある意味では、メモリーにある情報が、跡形もなくリーク（消失）してしまうのです。この場合、Windows はどこにその情報があるかもわからないので、他の情報をすでに占有されている場所に保存しようとして、一般保護違反やページ違反を生じるのです。

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トラブル解決の一般的な Tips

ここでは、クラッシュを診断あるいは解決するための基礎になる事項を述べます。

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トラブル解決のテクニック

以下に、クラッシュを解決するために試してみるべき手段を述べます。必要であれば元に戻せるように（あるいは、問題の原因が判明した後、不要であった手順を元に戻したいと思った時のために）、システムに対してどんなことをしているのかを常に把握していてください。

以下の手順のいくつかは、あなたが Windows の操作に慣れている（初心者ではない）という前提で記載されています。もし、下記の手順のどれかを行ないたくないのであれば、それを省略して先へ進んで構いません。しかし、その方法を試さなかった、という事だけは記憶しておいてください。

（訳注：オリジナルには、Windows 3.1 の場合も記載されていますが、煩雑になるので翻訳を省略しました。ご了承ください。）

  1. あなたのシステムに一時ディレクトリが設定されていて、そのフォルダが確かに存在することを確認しましょう。
    1. Communicator の場合： 次の一行が、autoexec.bat にあるか、確認しましょう。

      2. set temp = c:\temp
      また、そのディレクトリが確かに存在していることを確認し、現在使用されていないファイルは全て削除しましょう（使用されている場合は、警告が表示されますので、削除しない事）
    2. Navigator の場合： Netscape Navigator に有効な一時ディレクトリが設定されている事をチェックしましょう。「オプション」メニューから、「設定（General Preferences）」を選び、「一時ディレクトリ（Temp Directory）」の欄にどのような記載があるかを確認します。そこに記載されているディレクトリが、実際にあなたのコンピュータ上に存在していることを確かめましょう。

      3.  
  2. Netscape のデータファイルが壊れていないことを確認しましょう。
  3. Communicator のクリーンインストールをしましょう。
    1. もし、インストールファイルをダウンロードしなければならないのなら（Communicator 4.5 よりも古いバージョンを使っている場合は、その必要があると思われますが）、次のアドレスからダウンロードしてください。

      2. http://home.netscape.com/download/
      （訳注：アメリカの他の商用サイトでもダウンロードできる所がありますが、そのバージョンの最終版ないし正式版でない場合がある、という意味であると思われます）
    2. インストールファイルをダウンロードした後：
      1. スタートメニューから、設定を選択し、コントロールパネルを開きます。「アプリケーションの追加と削除」をダブルクリックし、「インストールと削除」タブが表示されていることを確認します。リストに Netscape が表示されるまでスクロールダウンします。Netscape を選択して、「追加と削除」ボタンをクリックし、後は画面の指示に従います。（訳注：万全を期すのであれば、アンインストールの前にウィルスチェッカーを終了させてください）
      2. Windows Explorer を起動し、Netscape がインストールされたディレクトリ（Windows 95/98/NT では、c:\Program Files\Netscape\ ）に行きます。bookmark.htm 、address.htm または abook.nab 、および、Mail と News フォルダをデスクトップ（訳注：あるいは他のディレクトリ）またはフロッピーディスクにコピーします。
      3. 保存したいファイルをコピーした後、netscape という語を含む全てのファイルとフォルダを削除します。ただし、あなたが作成したものは除きます（例えば、ブックマークファイルなどを、「Netscape Saved」というフォルダに保存した場合には、このフォルダを削除してはいけません）。

        4. Windows 95/98/NT で Netscape ファイルを削除するには：
        • スタート｜検索｜ファイルやフォルダ。
        • 「名前」の欄に、netscape と入力。
        • 「探す場所」には検索したいハードディスクを指定。
        • 「サブフォルダも探す」にチェックが入っていることを確認。
        • 「検索開始」ボタンをクリック。
        • 表示されたファイルを選択し、削除。
        （訳注：この時点で、コンピュータを再起動する事をお勧めします。）
      4. ハードディスクにエラーが無い事を確認するために、スキャンディスクとデフラグを行ないましょう。Windows でこれを行なうには、スタート｜プログラム｜アクセサリ｜システムツール でスキャンディスクをクリックします。スキャンディスクが終了した後、スタート｜プログラム｜アクセサリ｜システムツール でデフラグをクリックします。
      5. ドライブのチェックが終わり、エラーがなければ、全ての不必要なプログラム（特にウィルスチェッカーとスクリーンセーバー）が終了されていることを確認してください。インストール中にこれらのプログラムが起動していると、問題が生じる可能性があります。最も問題を生じやすいのは、ウィルスチェッカーです。アンインストールと再インストールの前に、ウィルスチェッカーを起動しないようにしてください。ウィルスチェッカーを一時的に無効にする正しい方法がわからない場合は、マニュアルを見るか、ソフトのテクニカルサポートに相談してください。First Aid や、Norton Navigator のようなシェルプログラムも、off にする必要があります。最良の結果を得るには、Windows と Netscape の Install プログラム以外は、起動しないようにするべきです。インストールファイルをダブルクリックして、Netscape を再度インストールします。

        6.  
  4. あなたのコンピュータの設定を可能な限り、単純化・最適化しましょう。
    1. （訳注：上記の記載と一部重複しますが）
      1. まず、スキャンディスクとデフラグを実行して、システムのファイルに問題が無い事を確認します。Windows でこれを行なうには、スタート｜プログラム｜アクセサリ｜システムツール でスキャンディスクをクリックします。スキャンディスクが終了した後、スタート｜プログラム｜アクセサリ｜システムツール でデフラグをクリックします
      2. 次に、使用可能なディスク領域が充分にある事を確認します。最低でも５０メガバイト（あるいはそれ以上）の空き領域が必要です。空き領域が４０メガバイト以下なら、問題が生じるでしょう。システムから不必要なファイルやソフトを削除して、空き領域を増やしましょう。（次項を参照してください）
      3. 全ての .TMP ファイルと、ファイル名がチルダ（~）で始まるファイルを、システムから削除しましょう（方法は下記）。アプリケーションによって作成された一時ファイルは、アプリケーションの終了時に削除されますが、時として削除されずに残り、ハードディスクの混乱の原因となります。（訳注：Netscape がクラッシュした後に、こうしたファイルが残存しやすい） 中にはアクティブなファイルもあり、削除できない場合もありますが、その場合には無理に削除する必要はありません。削除されるべきファイルは、問題なく削除可能です。

        4. Windows 95/98/NT で一時ファイルを削除するには：
        • スタート｜検索｜ファイルやフォルダ。
        • 名前の欄に、*.tmp を入力。
        • 検索開始をクリック。
        • 表示された全てのファイルを選択し、削除。
        • 名前の欄に、~*.* を入力。
        • 検索開始をクリック。
        • 表示された全てのファイルを選択し、削除。
        繰り返しますが、OS が使用中であると警告するファイルは削除してはいけません。
      4. あなたの TEMP フォルダが、空であることを確認してください。TEMP フォルダは、通常、ルートディレクトリの下と、WINDOWS ディレクトリの下にあります（すなわち、c:\TEMP と c:\windows\TEMP）。ルートディレクトリの下には、ない場合もあります。TEMP フォルダの中にファイルがあれば、それを移動あるいは削除してください。フォルダの中には、アクティブで移動あるいは削除できない .TMP ファイル以外のものがあってはいけません。
      5. あなたのコンピュータに、スクリーンセーバーやウィルスチェッカーがインストールされている場合は、無効にしましょう（方法については、プログラムのドキュメントを参照の事）。これらのプログラムは、しばしばコンピュータの動作を妨害します。システムが正常に動作したなら、再度起動させることができます。
    2. あなたが、CONFIG.SYS と AUTOEXEC.BAT ファイルについて熟知していて、これらのファイルで必要でないプログラムがロードされていることを知っている場合は、それらを REM コマンドでコメントアウトした上で再起動して、問題に影響するか試してみましょう。
    3. スタートアップフォルダからプログラムを削除し、さらにシステムの設定をデフォルトにしてみましょう。
      1. （スタートメニューの）スタートアップフォルダから、全てのプログラムやプログラムグループを別の場所に移動し、Windows を再起動するかシステムをリブートします。
      2. WIN.INI ファイルを（メモ帳で）編集し、'RUN=...' および 'LOAD=...' 行の頭にセミコロン（；）を加えてコメントアウトします。
      3. SYSTEM.INI ファイルで、'SHELL=...' 行が、 SHELL=PROGMAN.EXE （NT 3.51 の場合）または SHELL=EXPLORER.EXE （Windows 95/98 と NT 4.0 の場合）であることを確認します。もし、シェルが別のものであれば、サードパーティーのウインドウズシェルを使用していることになります。これにより問題を生じている可能性があります。そのプログラムのマニュアルで、（トラブル解決のために、一時的に）そのプログラムを無効にする方法を探して、デフォルトのウィンドウズシェルをリストアしてみましょう。

        4.  
  5. ビデオドライバーとのコンフリクトの可能性を除外するために、スタンダードのVGA ドライバー（640 x 480 x 16 色）を使ってみましょう。この設定は、どんなモニタでも動作する筈です。これも、問題を診断するための一時的な手段です。
    1. Windows 95/98 の場合：スタートメニュー｜設定｜コントロールパネル で「画面」をダブルクリックします。「ディスプレイの詳細」タブで、「ディスプレイの変更」をクリックします （元に戻せるように、「アダプターの種類」の設定をメモしておきましょう）。次に、「変更」をクリックし、「全てのデバイスを表示」を選択します。左側の欄で、「（スタンダード ディスプレイ）」をクリックし、右側で「スタンダード ディスプレイ アダプタ（VGA）」 を選択します。コンピュータを再起動します。 （訳注：ビデオカードによっては、これらの選択方法が異なる場合があります）
    2. Windows NT の場合： スタートアップ・ブート・メニューで、システムを "VGA モード" で起動する設定を選択します。もし、VGA モードで問題が解決すれば、ビデオカードの製造元に連絡を取り（あるいはサイトをチェックして）最新のドライバーを入手します。

      3.  
  6. 使用しているマウスのドライバが正しい事を確認します。例えば、Microsoft のマウスに Logitech のマウスドライバを使ってはいけません。詳細については、マウスの説明書を参照してください。
  7. EMM386 がどのように動作するかについて熟知しているのであれば、CONFIG.SYS ファイルでパラメータを変更して、再起動してみましょう。例えば、NOEMS を追加あるいは削除する、または除外項目を変更してみましょう。ただし、EMM386 が正しく設定されていない場合、Windows が起動しない場合もあるので、注意してください。
  8. モデムでプロバイダにダイアルするときにハングするのであれば、モデムあるいはダイアルアップソフトに問題があるのかもしれません。モデムの説明書を参照し、プロバイダに相談しましょう。
これは非常に難しい問題である、という事を忘れないでください。もし、上記のアドバイスで改善しない場合、またはアドバイスに従いたくない場合は、テクニカルサポートに相談しましょう。

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Windows 95 のアップグレード

訳注：他のページと重複するので、全文翻訳は省略します。

要約：使っている Win 95 のバージョンが、Win 95, Win 95a の場合、サービスパックおよび Kernel 32 のアップグレードをしてみましょう。詳細については、Kernel32.dll のページ違反 を参照の事。

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おまけ：Windows 98 の場合の訳者のTips

Cドライブに余裕があれば、Internet Explorer の最新版をインストールしてみましょう。Windows 98 では、OS における IE の関与の度合いが Win 95 より大きいので、IE のアップデートで問題が解決する可能性も大きくなります。また、Microsoft は、IE のアップグレードと称してダイヤルアップネットワーク関連の改善をしていたりします。

もしあなたが IE を嫌いでも、インストールして使わなければ良いのです。(^^;
 

この文書のURL : http://member.nifty.ne.jp/georgei/kbp/gpfipf.html
 

最終更新 2000/6/18

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翻訳および編集 池田譲治

The UFAQ Japanese edition is translated & edited by Joji Ikeda.