質問： Netscape 7 のメニューにない設定をカスタマイズする方法は？
回答： Netscape Communicator と同様、Netscape 7 でカスタマイズ可能な設定の情報は、ユーザーディレクトリの
prefs.js ファイルに保管されています （CSS や XUL 関係を除く）。これを編集することで、メニューバーの
編集｜設定 では設定できない項目のカスタマイズが可能になります。
Netscape 7.01 になって、ブラウザ関係では、ほとんどの項目が 編集｜設定 メニューから設定できるようになりましたが、メール/ニュース関係では、prefs.js
でしか設定できない項目がまだ多数あります。詳細は、当サイトの "Netscape
7 Tips and Tricks" を参照してください。
prefs.js で設定可能な項目を調べるには、N7 をインストールしたフォルダの ...\Netscape 7\defaults\prefs
にある *.js ファイル群に、デフォルトの設定が記載されていますので、これを参照します。また、URL バーに about:config と入力すると、読み込まれている設定の一覧が表示されます。（無効な設定もありますし、意図的に
false になっているものもあるのと思われるでご注意を）
prefs.js ファイルを編集した経験がない、という人は、「 上級者向け Communicator 設定法 」を参照してください。以下、 prefs.js の編集については知識と経験があるという前提で、話を進めます。
質問： user.js とは何ですか？ そのメリットは？
回答： Mozilla 界では user.js の存在は有名だと思いますが、Netscape 7 でも user.js の使用が可能です。
user.js は、prefs.js と同じく、カスタマイズした設定を保存可能なファイルです。prefs.js
がプログラムによって上書き・変更されるのに対して、user.js に追加した設定は、起動時に読み込まれて prefs.js に追加されますが、user.js
のファイル内容が変更されることはありません。user.js を作成することのメリットは；
多少、手間はかかりますが、将来のことを考えると、あらかじめ user.js を作成しておいた方が良いでしょう。
質問： user.js の作成方法は？
回答： まず、メモ帳などのテキストエディターで、新規のテキストファイルを作成します。その１行目に；
// user.js N7 ユーザー設定ファイル
などのコメントを付けておきます（付けなくても動作すると思いますが、付けておいた方が prefs.js
と区別しやすくなります）。このコメント行の内容はどんなものでも構いませんし、コメント本文には日本語も使えます。ただし、行頭の
"//" はコメントとして必須で、半角英数ですので注意してください。
このファイルを、"user.js" という名称でテキスト形式で保存するか、"user.txt" という名称で保存して拡張子を変更します。とりあえずの保存先はどこでも良いのですが、最終的には、プロファイルのある
prefs.js と同じフォルダ（ディレクトリ）に置くことになります。
後は、使用したい設定項目を（テキストエディターで）追加していくだけです。
なお、個人的には新規作成も簡単だと思うのですが、面倒な人のために(^^;)、後述する具体例を記載した user.js のサンプルを用意しました。ファイル名は、user7*.txt ですので、user.js としてダウンロードするか、セーブした後ファイル名を変更してください。また、不要な設定があれば、あらかじめコメントアウトした上で、prefs.js のあるフォルダに移動させてください。でないと、後が面倒です（次項参照）。
user.js のサンプル・Netscape 7.01 用 （user701.txt 803バイト)
注意： user.js に追加した設定は、Netscape 7 を終了した後に再起動しないと反映されません。turbo （簡易起動）を使用している人は、常駐を解除してから再起動しないと、動くものも動きませんので注意してください。 また、場合によっては、システム自体の再起動が必要になるかも知れません。
質問： いったん追加した設定を元に戻すには？
回答： 試してみてうまく行かなかったので、元に戻したいという場合は、まず Netscape 7 を（常駐を含めて）終了してください。次に、user.js を開いて、元に戻したい設定を "//" でコメントアウトします。例えば、
を元に戻すのであれば、
とします。次に、prefs.js を開いて、該当行を探し出して削除します。user.js でコメントアウトしただけでは、prefs.js の内容は削除されないので、注意してください。
以下、設定の具体例を示します。可能な限り、当方のシステムで動作検証していますが、動作を保証するものではありません。
画像のブロックをリストアする。
Mozilla の imageblocker の機能は、Netscape 7.01 で全て実装されているわけではありません。以下の設定を追加すると、例えば、画像の右クリックで特定のサーバからの画像を表示しないようにする事ができるようになります。掲示板などのバナー広告をブロックするのに便利です。
メッセージのヘッダーにユーザーエージェントを表示する。
メールやニュースグループのメッセージヘッダー欄に、ユーザーエージェントを表示します。ただし、X-Mailer
は表示しないので、NC からのメッセージでは何も表示されません。N6/7 または Mozilla からのメッセージなら表示される筈です。
ブラウザの表示を高速化する。
これは、隠し設定ですので、about:config にはリストアップされません。また、恩恵を受けられるのは、
CPU が高速で接続速度も高速の人だけなので（ちなみに筆者の環境は該当せず）、上記した
user.js のサンプルには入れていません。
なお、つい最近に発見された設定ですので、謎の部分が多々あります（特に、最適な設定値）。あくまでも自己責任で。詳細は、
Piro さんの記述 を参照してください。
#1.
Customizing Mozilla ：
Linux 版 Mozilla のカスタマイズ方法が記載された文書。上記の具体例以外にも多数の設定が記載されています。ただし、N7
の編集｜設定画面で設定可能なものもありますし、対象が Linux 版 Mozilla である事に注意してください。
Mozillaのカスタマイズ
： mozilla.org和訳プロジェクト
による、上記文書の和訳。
#2.
Configurable Security Policies ：
セキュリティ面に関連した各種 user_pref が記載された文書。
設定可能なセキュリティーポリシー ： 同じく、mozilla.org和訳プロジェクト
による、上記文書の和訳。